富良野岳&社満射岳ツアー   

                           2007/2/1718

三佐川  柏木 立田 山本善 上田 千葉(富良野岳のみ)

 

 地球温暖化の影響か、暖冬で大雨が降ったりと
粉雪中毒患者にとってはスカだった冬が終わろうとしている。
 ま、札幌はだめでも十勝連峰は標高も高いし
パフパフとはいかないまでもパフぐらいはと期待しつつ
富良野方面へ車を走らせるが道路は乾燥しておりやっぱり雪が少ない。

 富良野岳の登山口となるバーデンかみふらの前の駐車スペースには
すでに
10台以上が駐車しておりジャイアント尾根の人気の高さが伺われる
(後からノマドやムーンフラワーも来てました)。

 栗山隊(男
2名、女3名)もすでに到着して出発準備をしていた。
 彼らは本日ジャイアント尾根で滑ったあと、
金山湖畔のログホテル・ラーチのバンガローに泊り、明日はタケノコ山の計画。

 我々は吹上温泉の白銀荘の予定であったが
満員のため白銀荘前のキャンプ場でテント泊し、明日は三峰山の予定であるが
定員
5名の豪華バンガローは十分な広さがあり
人数が多いほど一人当たりの宿泊料が安くなるので
一緒に泊らないかというありがたいお誘いを受ける。

 が、ぬくぬくとバンガローなどに泊ったとあっては山ヤの端くれとしてはあまりに軟弱、
やっぱり山ヤはテントに限る。
 申し出をキッパリと断り…たいところだが口から出た言葉は
「ちょっと、考えとくわ〜」トホホ、自分に負けてるぞ。


 トレース通りに北尾根を巻きジャイアント尾根に取り付く。
 
cont1600でシールが効かなくなったので
最終点としベベルイ川への斜面でハンドテストをするが
しばらく降っていないせいで腰で引いてもびくともしない。
 どこを滑るか迷った末、上から見てジャイアント尾根の左側から滑りだしたが最初はガリガリ、
そのあとはモナカ雪でそれぞれ雪まみれとなる。

 
1350あたりでシールを付ける。
 ここで大ボケをかます。
 一休みしてさあ登ろうとしたがなぜか自分のスキーにシールが付いていない。
 なんじゃこりゃ〜、確かにさっきシールを付けた記憶があるがいったいどういうこと?
 どうやらシールを付けてすぐに剥がしてザックに仕舞ったようだ。
 ニレカでやられた脳ミソが壊れたままのようでショック。

 樹林帯を登り
1550あたりから尾根上を滑る。
 風の影響を受けない樹林帯は重いながらもまずまずの雪であった。

 まだ時間があるのでまたまた登り返す。
 これがまた気持ちいいのよ。
 若い頃は何が楽しいのかと思っていたが
トシをとるにしたがいラッセルの楽しさを実感する今日この頃。
 汗をかきかき登って振り返ると
自分のつけたトレースの美しさに思わずウットリなんてラッセル冥利につきますな。
 シゴトしたぞ〜っていう充実感ですな。

 最後の一本はベベルイ沢への急斜面だがこれは予想通り?
の硬い雪でご主人の言うことを聞かず勝手に板が暴走。

 この後上ホロ荘で栗山隊と合流。
 明日の三峰山は頂上直下の急斜面の雪が期待できないという
誰もがナットク?する理由により臨機応変のオトナの対応でタケノコ山方面に転進することに決定。

 ゆえにやむなくバンガロー泊となり快適な夜を過ごした。
 翌朝、

9
時からのホテルの朝食後、
南ふらのスキー場のリフトに乗ってのんびりとタケノコ山を目指す優雅な栗山隊とは対照的に
我々は
5時起きでカップ麺の朝食をとり林道終点から北東尾根を登り出す。

 昨日のだろうか左手の大斜面(まるでスキー場のようなまっさらの急斜面)には
沢山のボードらしいラインが刻まれている。
 本日も天気は良いが高い気温のため雪質は期待できない。
 浅めのラッセルで柏木と交代で気持ち良い汗をかきつつタケノコ山
(1039m)へ。
 稜線伝いに
40分で社満射岳(1063m)着。

 頂上から石灰沢への疎林の急斜面を滑ろうと思ったが
タケノコ山へのコルからの方が斜度が緩そうなのでシールを付けたままガリガリの尾根を下る。
 勢いがついた柏木がハデな前転で笑いをとる。
 コルでシールを外してひと滑りするがモナカ雪で次々と自爆。
 恐れをなした山本、立田、上田はタケノコ山へ戻り
三佐川、柏木はもう少し下ればパウダーに当たるかもと斜面に突入したが
バリバリのモナカ雪のまま沢底へ。

 再びシールを付けタケノコ山の頂上で
3人と合流。
 スコップで雪を掘り下げツェルトを張り待つこと
30分、栗山隊が登ってきた。

 
10人で南東の沢へ突入!
 今度こそパウダーゲットかと期待したが
浅いパウダーで調子こいて滑っているとモナカで板をとられて自爆。
 みんなもあちこちでまくれてます。

 
200m下って登り返し3度目のタケノコ山へ。
 あとは登ってきた横の北東斜面を滑るだけ。
 
2度あることは3度ある、全く期待しないで滑り込んでいくとあら不思議!
 やや重いながらもパウダーじゃないの!
 今までのストレスを吐き出すがごとく皆の歓声が谷に響き渡る。
 これだからやめられんのよ。

 それにしても何年パウダー滑ってても雪は読めません。
 思いついたのだが
ビーコンのような物で雪面に向けて光線を発射すると離れた所からでも
重さ、空気の含有率、密度など雪の状態を測定して5段階で
「滑り快適指数」
を表示してくれる機械があれば絶対売れる(5万以内なら…)
と思うのだが誰か発明してくれないだろうか?

 すっかり有名になったフラノデリス(スキー場の近くです)
でふらの牛乳プリン(とろけまっせ〜)と
バトンフロマージュ
(スティック状に固められたチーズケーキでプレーン、胡麻、抹茶など12種類あり)をおみやげに買い、
いつもの蕎麦屋「小玉家」でカツ丼セットで腹いっぱいになり幸せな気分で帰ってまいりました。

タケノコ山はモチロンだがまだ周辺の山にも楽しそうな斜面がありそうだ。来年も行くべし!

(三佐川 記)