ツアー例会報告 Aパーティー 200837~9

L三佐川 M柏本 渡辺大三

 

 出発前からいきなりトラブル発生。柏本の車がバッテリー上がりで三佐川宅へ来れない。三佐川が柏本を迎えに行き乾燥した道路を蘭越へ向う。暖かいのにバッテリー上がるのかいと思ったらプラグが外れていたことが帰宅後判明。新見温泉のゲート前にテントを設営する。日が変わる頃、苫小牧から新人渡辺氏が到着。軽く飲んで就寝。

天気予報通り朝から晴れ、最短距離で白樺山へ登るべく北へコンパスを切り小さなアップダウンを繰り返すとやがて白樺山が見えてきた。正面の急斜面が最短距離だがクラストしていそうなので左手の尾根から回り込む。風がやや強いが春の風で辛くはない。尾根へ上がりクラストした斜面を登り白樺山頂上へ。と思いきやあるはずの頂上標識がない。それにすぐ右には白樺山より明らかに高い三角形の山がそびえている。 この山ってもしかしてシャクナゲ岳?シャクナゲ沼北の小ピークを白樺山と間違えるとは全くおはずかしい限り。天気が悪くて視界が利かないのならともかく、こんなピーカンでルートロストとは情けない。それもちゃんと読図をしてこのありさま。最初に見えた山を白樺山と信じて疑わなかったのが原因であった。トホホッ。この時の三佐川の心境は「やっべー、やっちゃったよ。新人の前でいいとこ見せようと思ってたのに。きっと渡辺は『アカン、こいつらいいトシこいてアホやねん。何年山やってんねん。こんなやつらに付いていったら命なんぼあっても足らんわ。(なぜか関西弁、カッシー赤ペンで添削よろしく)』そう思ってるぞ。なんで間違えたんだろ。きっと何かが憑いてたんだ。そういうことにしとこ」。気を取り直してシャクナゲ岳の急斜面に取り付く。チセヌプリ方面から迷彩服のパーティーが近づいてきたと思ったら自衛隊の一団だった。ほぼ同時に登頂。シールを外してシャクナゲ岳北東面の急斜面にドロップイン。ファットスキーの渡辺は大パラであっという間にぶっ飛んでいった。カッシーもハデにこけながらも確実に高度を落としてくる。ここからチセヌプリ西面を登るつもりだったがルートを間違ったおかげ?で時間に余裕ができたので渡辺お薦めヴィーナスラインを長沼へ標高差200mのパウダーをいただく。チセの北面へとトラバース気味に登りルンゼ状斜面の端を登る。予想通りガリガリの西面に比べてシールが効いて登りやすかった。チセヌプリ頂上から東面の標高差300mの大斜面を滑降し最低コルの道路標識が頭を出している所をC1とする。シャベルで雪面を掘り出し周りにブロックを積んで立派なテントサイトを作成し早々と宴会開始。酒に弱い旧人2名ではあるが、なぜか三佐川1回、柏本2回復活し、だらだらと7時間も宴は続いた。

6:10起床−7:30C010:30シャクナゲ岳10:4512:00長沼発−13:08チセヌプリ13:2513:50C1−15:00宴会−22:00就寝

 

 今日も朝から快晴。ニトヌプリへの斜面をワシワシ登る。新人クンの早いペースに追い立てられるように三佐川、柏本もスピードアップするため立ち止まって休む余裕なし。ニトヌプリを越え、これまた渡辺のリクエストにお答えして予定になかったポンイワオヌプリの急斜面のルンゼに取り付く。登り始めてまもなくカチカチの斜面でキックターン不能になったため旧人2名はスキーを外して登るが新人クンはファットスキーのアドバンテージでぐいぐい直登する。汗だくで狭い頂上へ。下りはアイスバーン状の硬い斜面を1分で下山。カッシーも吠えながら広い斜面の横幅を有効に使いつつ滑る滑る。以前ならスキーはカッシーにとって滑るものでなく登る道具でしかなかったはずだが、これだけ滑ってもらうとスキーもさぞお喜びでしょう。再びシールを着けイワオヌプリへ歩き出すと渡辺のシールに湿った雪がダンゴになる。ここで三佐川持参のブラックダイヤモンドのシールワックス登場。この固形ワックスをゴリゴリと塗ると効果絶大、これからのシーズンには必携でございます。クラスト斜面を登ると雪が吹き飛ばされ茶色の目立つ緩斜面を強風を受けながらイワオヌプリへ。頂上からでっかいルンゼ斜面をゲレンデ感覚でかっ飛ばす。カッシーここで大転倒、首を負傷する。3人とも真黒になり五色温泉に下山。さっさと下山していたBパーティーとニセコ綺羅の湯で合流し、いつもの広州屋台で腹いっぱいになり帰札。

5:10起床−7:20C18:00ニトヌプリ−8:45ポンイワオヌプリ取付−9:10ポンイワオヌプリ−10:55イワオヌプリ11:1011:30五色温泉