2020.3 利尻山 西壁ローソク岩正面Bフェイス
私たちは、初登記録の5P目にあたる「土壁のハング」まで、2Pロープを伸ばし、ペッカーとワードホッグで作ったビレイアンカーの入念なアクティブテストで精神を安定させた後、「土壁のハング」に取り付く。
脆い岩壁に剥がれかけた草付きとブッシュがへばりついている。抜けかかったブッシュや、壁とへばりついた雪との間にアームバーをきめたりと、あの手この手を使って高度を稼ぐも行き詰まる。残置は一切見当たらず。
ようやく極上のブッシュにたどり着き、しばらく思案するも、見上げる壁の見通しが暗いことに変わりなし。
ルンゼ落ち口に向けロープを伸ばすも、手前5m程で敗退。
冬季のA2セクションはとても厳しかったです。
翌朝、第一コルよりクラストした大空沢左股をガリガリ滑落下山。
破断面より上部には新たにクラックが入っていた。二股からは、ようやくスキーらしく滑れるようになる。
写真や動画を撮りあっていたら目的のバスに乗り遅れた。諦めムードが漂うも、沓形止まりのバスからタクシーへ乗り継ぎ、出港ギリギリのフェリーに飛び乗った。
「諦めなければ何とかなるものですね!」と一言。
傷口に塩。自爆。
板橋、一橋
本日kより聞きました。冬期初登にトライしていたのですね。
おそらく、40年近く誰も近づいていないルートだけに惜しかった。
記録ぜひ読みたいですね。
そして秋期の登攀期待しています。
どうぞご安全に!
幕田様
いつもありがとうございます!
Kさんに会う機会がありましたら、お渡ししておきます。
板橋
素晴らしい❗
敗退は残念ですが、トライしたのは凄いですね。
道具は進化しても、人間は遠く及ばずでした。
残置無き今、初登者の執念と同じ熱量で取り組める課題となりました。出直してきます🙇♂️